林業作業員・造園施工管理技士の求人ガイド

自然を相手に働く仕事を本気で探す人へ──現場の実情、給料、応募〜面接の勝ち方まで分かりやすく解説します。

1. 市場の全体感

今、日本では森林整備や再生可能エネルギー関連、地方創生の流れで林業・造園分野の求人が増えている状況です。林業の収入や働き方は事業体・地域で差がありますが、機械化・DX投資が進み、若手の受け皿づくりも行われています。

2. 各職種の給与・労働時間の目安

🔹林業作業員（現業職）：求人ベースの集計では月給の中央値はおよそ25〜26万円、年収ベースだとおおむね約300万〜360万円前後が目安という情報が出ています（経験・地域差あり）。現場は季節変動や天候に左右されることが多く、早朝作業や繁忙期の残業・泊まりが発生するケースもあります。

🔹造園施工管理技士（1級／2級）：会社員の募集例や相場では初年度：430万〜640万円程度の求人が多く、平均年収は約430万円台というデータが提示されています。管理職や大規模案件を担当すれば上振れすることが多いです。勤務時間は現場により変動（現場基準での日勤＋場合によって夜間対応）です。

3. 地域別の求人傾向

🔸北海道・東北・山間部（地方）： 伐採・植林・森林整備の現業が中心。生活コストや住宅手当が求人の選択要因になる場合あり。

🔸中部（木材産地）・中国・四国： 林産加工〜納材まで含む企業が多く、機械オペレーター職の求人が相対的に多い。

🔸都市部（関東・関西）： 造園や緑地管理、都市の外構・ランドスケープ案件が中心。造園施工管理技士の需要が高い。

4. 現在求人を出している代表的な事業者

🔸日本林業株式会社： 各地で林業・木材流通の募集を行っている例が多く、安定した採用ボリュームがある。現場～物流まで幅広い業務が経験できる。

🔸住友林業グループ（支援・フォレストサービス等）： 住宅会社系のグループで、森林経営や素材生産を担う部門があり、待遇面・研修制度の整備が期待できる。

🔸地域の林業会社・森林組合（例：有限会社杉産業・吉羽木材など）： 小〜中規模で地元密着の募集が中心。未経験者向けの教育や資格取得支援を行う企業も多い。

（どの事業者を選ぶかは「機械化の有無」「通勤／社宅の有無」「賞与や年間休日」「資格支援体制」を比較するのが現実的です。）

5. 申請資格・求められるスキル

🔹林業作業員： 普通自動車免許（または大型免許）、チェーンソー資格（伐採に関する講習）、重機・ハーベスタ操作や安全管理の基礎。未経験採用でも現場でのOJTや資格取得支援を付ける企業が増えています。

🔹造園施工管理技士： 国家資格の1級／2級造園施工管理技士が有利。CADや積算、工事管理経験、現場での工程・安全管理経験が求められます。求人によっては資格手当がつく例も報告されています。

6. 応募フロー

求人サイトや企業ページで応募→書類選考→面接（現場責任者）→現場見学や実技・健康チェック→内定、という流れが多いです。地方の事業者は面接日に現場見学を組むケースが多いので、動きやすい服装で臨みましょう。

7. 応募・面接で“抜きん出る”具体テク

1.実績を数値化して語る： 担当した植栽面積、搬出量（㎥）、機械オペの時間短縮などを履歴書に明記。数値は説得力があります。

2.安全意識・資格の見せ方： チェーンソー作業主任や高所作業の安全講習の履歴を提示。安全管理経験は高評価。

3.機械化・DX対応をアピール： ハーベスタやGIS、測量機器の経験があれば、今後の林業で重宝されます（業界で機械化推進の事例あり）。

8. 申請前のチェックリスト

🔸応募先が提示する必要資格を満たしているか。

🔸勤務地・通勤手段・社宅の有無を確認。

🔸年間休日・残業・出張（山泊り）の有無を求人票でチェック。

🔸資格取得支援・研修制度があるか（長く働く上で重要）。

🔸健康面（山作業は体力と天候耐性が必要）を自己評価しておく。

9. 今日できること

1.求人サイトで地域名＋「林業作業員」／「造園施工管理技士」を検索し、気になる求人を3件保存（Indeed・マイナビ・専門サイト等）。

2.職務経歴書を「案件ベース」で整備（作業内容・扱った機械・面積・搬出台数など数値を入れる）。

3.応募先企業の採用ページで研修制度・待遇（社宅・手当）を事前確認し、応募メールに質問項目を添える。

最後に

森林や庭園を守り育てる仕事は、自然の中で手に職を付けたい人にとってやりがいのあるフィールドです。求人は増えていますが、事業者によって働き方・待遇が大きく異なります。まずは地域と希望条件を決め、今回のチェックリストをもとに求人を比較してみてください。